【ドラマ】我慢すると心が腐るんだよ！『家族のうた』
2012年4月から放送された『家族のうた』。
かつて絶大な人気を誇ったもののバンド解散を期に世間から忘れられてしまったロックンローラー早川正義（オダギリジョー）の元に、ある日突然「我が子（？）」が現れ、イヤイヤながら始まった子どもたちとドタバタ生活の中で互いの絆が深まっていく、ハートウォーミングな物語。
オダジョーさまの独特な髪型がずーっと気になりつつ、ミュージシャンでもある彼の歌声も聞けちゃうお得感にワクワクし、生意気な子どもたちとのやり取りに笑って泣いての大忙し。正義（せいぎ）のような人がホントに身近にいたら、あまりの自分勝手さに辟易するかもしれないんだけど、どうしても放って置けない魅力があって、きっと私も進んで振り回されてしまうのだろう（苦笑
大人になり切れていない正義と、複雑な家庭環境で育ったため大人びて見える子どもたちは、ちょうどいい具合に対等なのだと思う。
みんながみんな、正義みたいに好き勝手なことをして生きていたら世の中は成り立たないのだけれど、普通の大人の前では心を解放できない子どもたちにとって、「大人らしくない正義」は何の遠慮もいらない唯一の存在で、正義との生活で憎まれ口を叩きながら「子どもらしさ」を取り戻していく。
正義は正義で、自分と似たような境遇の子どもたちと過ごす中で、自分の欠点とも向き合っていくようになって・・・。
「ロックに免じて許してよ」が口癖で、自分の主義に合わないことには徹底的に抵抗し逃げ出してしまう正義は、マネージャー（ユースケ・サンタマリア）をはじめ、様々な周囲の仲間たちに迷惑をかけっぱなしなのに見放されることがない。そりゃ〜、それがドラマだからって思うかもしれないけれど、たぶん、あそこまで徹底的に自分を曲げずに貫き通すことができる人って、滅多にいないのだ。正義はわがままだけど、自分の我を通すだけじゃない。他者にも「お前も我を通せ！」っと訴える。俺のわがまま「だけ」を聞いてくれ、っていう身勝手な男ではないのだ。だから、正義のそばにいると自分も自分に嘘がつけなくなっていく。さらに、相手が自分を貫こうとすることには何だかんだ文句を言っても寛容なので、みんなが離れることなく、文句を言いつつも支えてくれちゃうんだろうなぁ。
迷い悩める子どもたち（や仲間たち）に向けて正義が放つ言葉は、荒っぽいけどグッと心に響く。それは正義が心の底から湧き出る「本気の想い」を伝えているからだと思うんだ。
見ると愛と勇気と力をもらえるドラマじゃないかな！
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ちなみに、、、
正義の口癖で「このみじんこが〜」とか「お前、みじんこなんだよ（怒！」などなど、「みじんこ」というワードが多用されますが、、、
当サイトの「みじん子」さんとは全く関係ありません（笑！
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カテゴリーに俳優さんを列挙してみて気付いたんだけど、やけにカタカナ率が高い（笑！
みんないい味だしてます！回ごとに色んなミュージシャンがチラリとゲスト出演していたりして、遊び心も満載で楽しかった。
ところが、このドラマ、放送前から1987年のドラマ『パパはニュースキャスター』に設定が似ていると指摘されてミソが付き、さらに低視聴率のため全11話予定のところを8話で打ち切りになってしまったのだ（泣！
私はとってもとっても気に入っていたので、打ち切りは超・超・超〜〜〜〜残念だったんだよねぇ〜〜〜（涙！
私の中では思いっきり盛り上がってたのに、最終回は尻切れトンボになっちゃって、、、。
ホントはどんなエンディングにするつもりだったのかなぁ。
元の脚本を知らないから（指摘後、設定を一部変更したそうな）、どこまで酷似していたのか分からないけれど、かつて『パパは〜』も見ていた私には、ちゃんと新鮮なドラマに見えたんだよねぇ。
視聴率至上主義は今も続いているけれど、人の好みも視聴スタイルも千差万別。いい加減、視聴率で右往左往するのはやめて欲しい！っと、当時も思ってて。
民放はスポンサーあってのことだから、どうしてもスポンサーのほうに目が向いちゃうのかもしれないけれど、、、。
地上波ドラマが生き残るためには、視聴率至上主義もスポンサー至上主義も極端なBPO対策も足かせになっちゃう気がするなぁ。
今期については憎き「コロナさん」のせいでゴールデンタイムのドラマはほぼ全滅だけど、それ抜きで考えても最近は深夜帯のドラマの方が意欲的で面白いものが多いんだよね。
それだけ深夜帯のほうがアチコチに気を遣うことなく自由に作れる環境なのかなぁ？
テレビドラマの制作現場が抱える事情はよく分からないけれど。
楽しみに見ている視聴者のために、大人の事情で打ち切るような事態はなるべく回避してくださりませ〜〜！！！
