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【ドラマ】女性にとって年齢はやっぱり重い(汗!『29歳のクリスマス』

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今年も明石家サンタと過ごすけど何か!?

2019年12月現在、若い人たちのクリスマスってどんな感じなのかなぁ?

私が若い頃は、とにかく街中がお祭り騒ぎで華やかで、あっちこっちでパーティーだのなんだのが計画され、クリスマスを共に過ごす彼氏・彼女をゲットするために数ヶ月前から合コンを繰り返し、、、なんてことが珍しくない光景だった。

当時から地味でオタクな私でさえ、世の中の雰囲気にのまれて流されるように合コンに参加した、なんて経験もある(汗!

地味でオタクな上にお酒が全く飲めない女子は合コンウケするはずもなく、要するに数合わせなんだけど、とにかく賑やかな場の雰囲気を壊さないようにと会の終了まで乗り切ることに必死、苦行でしかなかった。

故に当時の私は女友達で集まっての鍋パーティーなどが多く、それは楽しかったのだけれど、とにかくクリスマスは誰かと楽しく過ごさなければならない、っという強迫観念のようなものが蔓延していた気がする。

いつ頃からか、クリスマスは家に帰って家族と過ごすのが主流になり、さらに、別に何の予定もなくていいんじゃない?っていう雰囲気になり、今やクリスマスケーキはホールよりも一人分の小さいサイズのものが売れ筋なんだそうだ。

 地味に過ごすことが好きなオタクにとっては、無理する必要がない昨今の風潮はありがたい限りなんだけど、日本経済にとっては寂しいことなのかしらね?

 前置きが長くなってしまったが、『29歳のクリスマス』は1994年10月から12月のクリスマスに向けてガンガン盛り上がりを見せたドラマである。

つい先日、リリースから25年後にBillboard Hot 100でNo.1になったマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマスが主題歌だった。

 私が記憶している時代の空気感としては、まだバブル景気を引きずっていた頃だと思うんだけど、ちょろっと調べてみたところによると、どうやら1994年12月がバブル景気の終焉を決定付けた頃だったようだ。男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年。法律上、性別に左右されることなく働けることにはなったけれど、実際のところは昔からの風習通り、女性はあくまでも男性のサポート社員、女性自身にも仕事は結婚するまで、という感覚はあったんじゃないだろうか。

 

さて、『29歳のクリスマス』は。

アパレル会社でバリバリ働いていた典子(山口智子)は、29歳の誕生日に円形脱毛症になり、仕事では不本意な移動を命じられ、恋人にも振られてしまう。妊娠の可能性も生じるなど散々な1日に。

その後、なんやかんやで友達の彩(松下由樹)・賢(柳葉敏郎)と3人で同居生活をすることになり、3人の友情、それぞれの恋愛、仕事、生き方などが描かれる、鎌田敏夫脚本の物語。

 

このドラマ、『29歳の』っと敢えて年齢を区切ったところが秀逸だ。

今でこそ、29歳はまだまだ若い。結婚も出産も40歳くらいまでなら全然いけるんじゃない!?っというムードがあるけれど、当時の29歳は本当に崖っ淵だったのだ。

私の周りでもどうしても20代のうちに結婚したい、っと合コンやらお見合いやらで貪るように相手を見つけて滑り込むように結婚した人は多かった。もちろん、それでちゃんと幸せになった人もいるけれど、、。

1994年当時は、女性が男性と差別されずに働くのが当たり前ですよ、っと法律で定まってから8年しかたっていない。社会的にも女性自身にも男女平等なんだという意識はまだまだ低い時代に、当時の20代女性は、仕事では「だから女は、、」などと言われないように頑張り、親からは「早くお嫁に行きなさい」とプレッシャーをかけられる、という日々を重ねていたのだ。もちろん、周りには相変わらず「しっかり腰掛け」の女性社員もたくさんいて、そういう女性に多くの男性は弱い。仕事を頑張る女など疎ましいだけなのだ。

仕事は頑張りたい。だからって結婚したくない訳じゃない。どちらも欲しいっていうのは贅沢なのかもしれないけれど、「どちらか」を選ばなければ幸せにはなれないのだろうか?っという問いを、このドラマは投げかけていたような気がする。

同世代だった私。
約5年付き合い、大好きだった彼に結婚目前でフラれたのが29歳の冬。まさにこのドラマを見ながらビービー泣いていたのだ(笑

だから余計になのかな?典子が選んだ人生も、彩が選んだ人生も、なんだかとっても切なかった。もちろん、散々悩み、ジタバタもして考え抜いた結果なので、前向きに選んだ人生なんだけれどね。

・・・・・・

時代は変わり、結婚・出産も高年齢化。女性としては人生の選択を考える時間がかなり伸びたということだろうか。それでも人間も「生物」として考えるなら、若くて体力のあるうちに出産したほうが安全だし、子育てだって体力勝負だ。若い方がいいに決まっている。

ただ、同世代の友達が人生を謳歌している様子をみながら子育てに追われる生活というのも辛いのだろう。女性が働く環境も1994年のドラマの頃に比べればだいぶマシになり、友人の子供たちも結婚・出産後も働くことは当たり前と思っている様子。

結婚も出産もできなかった私が子育てについて語る資格はないとは思うのだけれど、幼児教育に関わったものとしては、やっぱり子どもにとって、特に乳児にとって「母親」は特別で。早ければ0歳から保育園に預けるのが当たり前になりつつある現状には、どうしても疑問を感じてしまう。女性の活躍=外で働くこと、ではないと思うのだけれどなぁ、、、。それって、もう古い考えなんだろうね(汗!

ともあれ、「出産」という能力を持つ女性にとって、人生の選択肢が増えた現代は本当に昔よりも生きやすくなったんだろうか?

 

ドラマでは『29歳』をテーマにしたけど、そのちょっと前まで、女性は「クリスマス・イブ(24歳)までに結婚しないと売れ残る」っとクリスマスケーキに例えられていた。

その後、「大晦日おせち料理」まで延長されたんだけど(笑

今の若い人たちにとっては「なんじゃそりゃ!?」という話だろうけれど、本当についこの間まで、時代の空気というやつはそんな感じだったのだ(汗!

 

昔のドラマを振り返る時は、ちょっと時代の空気を感じながら見ると面白いんじゃないかなっ!!

 

ちなみに、、、。

昔も今も、一生働くことが当たり前、っと思われている男性も不公平と感じることはあるのかなぁ?

来年大河の主役を務める長谷川博己が自称高等遊民であるニートを演じたドラマも、ちょっと前にあったけど。

その話は、またいずれ〜!