【ドラマ】これも富良野だよ〜『優しい時間』
倉本聰作品そして富良野、と言えばまず『北の国から』が思い浮かぶと思うのだけれど、ジャニオタ、アラシックの私としては『優しい時間(2005年1月〜)』を外せない。
主演は寺尾聰。富良野の静かな森の中の喫茶店「森の時計」のオーナー兼マスター。数年前まで商社勤めのエリートだった彼だが、ニューヨーク支店長で単身赴任中にニノ演じる息子・拓郎が起こした自動車事故で妻・めぐみ(大竹しのぶ)を亡くしたのをきっかけに商社を辞め、妻の故郷である富良野で妻の夢だった喫茶店を開いている。
コーヒー豆を客自らミルで挽くというスタイルは亡き妻のアイデア。常連客やそこで働く人々との何気ないやりとり、大きな窓から見える富良野の自然、ゆっくり流れる時間。毎話、常連の誰かやゲストによって小さな事件は起きるのだけれど、大げさでなく、物語は静かに淡々と進んでいく。
一方、事故以来、父と絶縁状態にある息子・拓郎は、富良野から車で1時間ほどの美瑛にある皆空窯で陶芸職人として見習い修行をしている。そのことを父は知らない。
温厚な人柄で地元の人々にも慕われている様子の父と、真面目でひたむきに修行に励む息子。それぞれが「善き人」なのにも関わらず、過去の出来事から抜け出せずに歩み寄ることができない。二人を取り巻く人々と、その周りで起きる小さな出来事の積み重ねが、やがて親子の雪解けにつながっていく・・・。という物語。
まさに『優しい時間』だ。
「犯罪」と呼ばれるものは別として、人生の中で何も間違いを起こさない人間などいない。各々の間違いを「誰か」や「何か」が強引に正すのではなく、間違いに気付きながらも積極的に動き出せない自分とも向き合いながら、ちょっとずつちょっとずつ、今の自分にできることを積み重ねていくうちに、きっと「その時」が迎えられる。と思えるようなドラマじゃないかなぁっと思うのだ。
2005年当時だと、インターネットはあったよね?でもSNSとかは今ほどじゃなかったんじゃないかなぁ?あまりにも手軽に自分の意見を公表できる時代になってしまい、テレビ番組も見ているそばからつぶやきその他がネット上に溢れかえる昨今、それはそれで新しい楽しみ方だとは思うのだけれど、静かに物語に浸り、見終わってからもゆったりと味わう時間を大切にできるのも素敵なことだと思うのだ。
忙しない展開のドラマやバラエティー番組にちょっと疲れたな、っという時には、こんなドラマを見直してみてもいいのでは?
ちなみに、、、
過去のドラマ視聴の際、今は有名な人がチョイ役で出ているのを見つけるのも楽しいよ、っと以前の記事にも書いたけど。
どこかに星野源が出てくるよ〜!(この話はもう有名かな?)