エンタメ愛が止まらない!! リターンズ

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【ライブ】十五祭-関ジャニ∞- 想いは続くよ、どこまでも…

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関ジャニ∞は「eight」で始まった

我がミーハー活動の入り口は関ジャニ∞と言っても過言ではない。あれは、NHKの朝ドラ『あまちゃん』が大人気で、紅白歌合戦あまちゃんメンバーが出場するということで話題になっていた2013年12月31日の夜だった。『あまちゃん』は朝ドラ史上の最高傑作!とドハマりしていた私は恒例の『ガキ使』をそっちのけで紅白歌合戦を応援したのだが、あまちゃんオールスターズの直後に関ジャニ∞が「 関ジャニ∞ “紅白2度目!  呼ばれて飛び出てじぇじぇじぇじぇ!!”」を歌ったのだ。これを観て、小学5年生の娘があまちゃん以上に彼らのパフォーマンスにくぎ付け。2014年の年明けは録画したエイトのパフォーマンスのヘビロテとなり、結果、エイターの仲間入りとなった。

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【映画】存在のない子供たち

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両親を訴える。僕を産んだ罪で…

たまたま動画で見た予告編に圧倒され、 すぐに上映館を確認したら都内では2箇所しかない(汗! しかも翌日まで!?

ということで、先日、慌てて見に行った。

今確認したら好評につき上映延長の上、新たな上映館も少し増えたようだ。納得である!!!

 

中東のスラム街で育った少年ゼイン。推定12歳。
出生届が出されておらず、無戸籍。貧困の中で多くの子供を設けてしまった両親も出生日を把握できていない。学校にも通えず、家族のため弟妹のため、劣悪な環境の中で日銭を稼ぐ日々。

そんな中、大切に守ってきた妹が初潮を迎えた途端に無理やり結婚させられる。
耐えきれず、家出をするゼイン。

家出先で出会った移民母子と生活を共にすることになり、、、。

 

まだ上映しているので、できれば内容は見て欲しい。

中東の移民や不法就労、人種差別や貧困などの問題はニュースでチラリと見ているだけで何も分かっていない私のようなものが、映画一本見たくらいで分かった気になってはいけないと思うんだけど。

本当に、全てに「圧倒される」という感覚だった。

 

不衛生極まりない劣悪な環境の中でも、淡々としぶとく生きている子供たち。親も周りの大人も自分自身が生きていくことに精一杯で、子供たちに人間らしい生活を保証してやることなどできない。

子供への愛情がないわけではないのだ。頑張ってもどうにもできない、ただ生き続けることしかできない日々に流され、半ば諦めているのではないだろうか。

そんな中で、ゼインの目が印象的だ。

いつも憂いを帯びた悲しい目をしているのだが、なんとも言えない美しさを湛えている。希望もなく食べるものにも困る毎日。知恵を絞り、僅かなお金を稼ぎ(時には万引きをしてでも)、自分より弱い幼子を守りながら必死で生きる姿がとにかく痛ましく、たくましく、そして美しい。

もちろん、どんなに頑張ってもそのままで生きられるはずもなく、止むに止まれずある事件を起こして逮捕されてしまうのだが…。

 

一見、可哀想で悲惨なだけの物語のようだが、それも違う。

私の拙い語彙力では表現しきれないのが悔しいのだが、可哀想とか悲しいとか憤りとかという単純な感情では見られなかった。ただ、最後はわずかだけれど希望が描かれるのが救いだった。感情が複雑に絡まりすぎて息をするのも忘れて見入っていたので、悲惨な最後だったら立ち直れなかったと思うのだが、とても心地の良い読後感。
物語の始まりから子供たちのあまりの境遇に思わず泣きそうになったものの、私がこんなところで泣いていい話ではない、と堪えていたのだが、、、希望が見え、ホッとして肩の力が抜けたら涙腺崩壊(苦笑!

私がここで泣いたところで、現実の世界で起きている悲惨な出来事は何も変わらないのかもしれないけれど。ハッピーエンドが世界中に広がることを願わずにはいられない!!

 

ちなみに。あまりにもリアルな演技で、どの国でも子役ってうまいなぁっと思ったんだけど、どうやら出演者の殆どが役者ではないらしい。何年もかけて取材をする中で、似たような境遇の人々を抜擢したそうな!ひょえ〜!

 

あと、この映画をみながら是枝監督の『誰もしらない』を思い出していた。

環境も親の境遇も全然違うので、比べるようなものではないのだけれど。実際、日本にも無戸籍児は少なからずいるんだよね。

はぁ、、、、。色んなことを考えさせられた映画だったなぁ。。。

【ドラマ】ス・テ・キ…『真夏のメリークリスマス』

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海・星・イケメン!

みじん子さんが家族旅行で沖縄に行くそうだ。
石垣島竹富島

竹富島』・・・っと聞くと思い出す『真夏のメリークリスマス』(2000年・秋)。

私は地理に弱いので、このドラマを見るまでは『竹富島』の存在を知らなかった。地元の方、申し訳ございません(汗!

 

ドラマの舞台はほとんど東京なんだけど。
竹富島の孤児院で育ったハル(中谷美紀)が義母の死をきっかけに上京。
同じ施設で育ち、兄のように慕っていた涼(竹野内豊)と18年ぶりに再会するための上京でもあったんだけど、涼はプロボクサーになる夢を諦め、ヤクザのような生活を送っていた…。

というのが物語のはじまり。

他の幼馴染みも交えて、当然、愛だの恋だの三角関係だの、夢だの正義だの仕事だの、、、っと物語は展開していく。ハルと涼には出生の秘密なども絡み、悪の道に引きずり込もうとする奴もいて、いや〜ん、結ばれるの結ばれないの、もしかしてどっちか死んじゃうのぉ〜〜???

などなど、やきもきしながら次週を待つという『連ドラらしい連ドラ』だったと記憶している。

 

しっかし、このドラマ、もう20年も前なのね。。。
20年経っても、、、、忘れられないワンシーンがある。

第一話の終盤、憧れていた涼がダメ男になっててがっかりしたハルが沖縄に帰ろうと空港に向かう。空港の雑踏の中、「ハル!」っと叫ぶ(あくまでも優しいトーンで)涼の声。振り返るハル。そこにはハルが子供の頃に描いた夢の絵を高く掲げて優しく微笑む涼の姿が!

これがもう、、、、、反則!!!っていうくらいステキなのだ〜〜〜!

竹野内豊サマ!!!

あえてドラマを見直さずに記憶だけで書いているんだけど、、、。
ここで主題歌(the brilliant green『angel song-イヴの鐘』)が掛かったと思う!

もともと竹野内くんのことも大好きだったけれども。
あの瞬間、私のハートはさらに撃ち抜かれ、すっかり骨抜きさぁ〜!
タイトルバックの映像もステキでさぁ〜〜〜。

うっとりよ、うっとり!

 

っという訳で。

みじん子さ〜ん。
竹富島、楽しんで来てね〜〜〜!!

【ドラマ】夏を満喫しよう!『Stand UP!!』

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夏休みに何かが起きる!?

「夏休み」を心から待ち望み、楽しめたのはいつ頃までだったかなぁ。

暑すぎる夏のせいなのか、単に年をとってしまったからなのか、ちょっと長めのお盆休みも有り難みはなく、日常のリズムが狂うので却って疲れるだけである(汗!

 私が学生だった頃より夏の平均気温は絶対に上がっていると思うのだけれど、今の若者はこの暑さに負けずに夏休みを楽しんでいるのかなぁ?

・・・・・・

Stand UP!!』は2003年・夏のドラマである。
ざっと16年前?

当時の世の中がどんな感じだったかは明確には覚えていないんだけど、これ、当時としてもゴールデンタイムに放送するドラマとしては攻めてたドラマだったんじゃないかなぁ。(オリジナル脚本でメインの演出は堤幸彦

ざっくりと説明すると、とある商店街で育った4人は高校2年生。ショーちゃん(ニノ)、ケンケン(山P)、ウダやん(成宮寛貴)、コーくん(小栗旬)。
夏休み直前に学校内で未だに『童貞』なのはこの4人だけ、ということが発覚。4人は「何としても夏休み中に大人の階段を登るんだ!」っとあの手、この手で奮闘する、、、という物語。

 

この4人、いわゆるクラスの中心人物ではないんだろう。
たぶん、どのクラスにも『すごく目立つわけじゃないけど、いつもつるんでいてそこだけでやたら楽しそうなグループ』ってあったと思うんだけど、そんな感じ。山Pが演じたケンケンなんて生粋の電車オタクだし。

このドラマの面白さは4人の活躍だけではない。彼らを取り巻く商店街の大人たちは「青少年の健全な育成」を掲げていて、子供たちに「不純異性交遊」をさせまいと、こちらもあれやこれやと策を練る。ケンケンの母親(杉田かおる)はラブホテルを経営していて、彼らの溜まり場はラブホの一室であるにも関わらず、である。

 私はサラリーマン家庭に育ったので、商店街で育つ環境がどんな感じかを実感することはできないんだけど、2003年当時でも、ここまで結束して子供たちを見守ろうとする商店街って見当たらなくなってたんじゃないかなぁっと思うのよ。イメージだけど、子供たちに何かあったらすぐに「学校」や「先生」に訴えるってのが最近の風潮でしょ?

もちろん、このドラマにも先生は何人か出てくるんだけど、、、。
これまた、いわゆる「先生」らしい「先生」は出てこない(笑
実際にこんな先生しかいなかったら問題なんだろうけど、ドラマだからね!

 

コンプライアンスや何やらと、やたらと窮屈になってしまった昨今、Stand UP!!みたいなドラマはやれても深夜枠になっちゃうのかなぁっとは思うんだけど、、、。
17歳の高校生が「素敵な夏休み」のために懸命に駆け回り、ほんのちょっとだけ(あくまでもほんのちょっと)成長したのかな?っていう「ザ・夏休み!」なドラマ。ぜひ、今の高校生にも楽しんでほしいなぁ。

 

ちなみに、、、。

ちょっと古いドラマを見る楽しみの一つに、思わぬ人が思わぬ役で出演していることを発見できることがある。学園ドラマ(これは夏休みドラマだけど)では特に発見率が高いので、ぜひ、そちらも楽しんでほしい!

★TOMO&みじん子のエンタメ談義 vol.1★なつがやっと結婚した! -NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』より-

 

NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』。114話にして主人公なつが結婚!!

ちなみにボクはオス猫です...


●登場人物:TOMO=Ⓣ  みじん子=㋯

 

㋯:前代未聞のイケメンだらけの『なつぞら』で、私たちはずーっとなつの結婚相手を探り続けてきたけれど、114話にしてついに答えが出たわね~っ!
Ⓣ:わたしはずーっとなつの相手は雪次郎になって欲しかったんだけど・・・。でも、急展開で夕見子とくっついてくれたので、それはそれで良かったわぁ。

㋯:TOMOさん、ずーっと「なつの相手は雪次郎!」って言ってたもんねぇ(笑)私は、ありきたりだけど天陽くんとくっついて欲しかったんだけどな。

Ⓣ:何度も言うけれど、なつに天陽くんは合わないわよ。そりゃ、友人とか同士としては境遇的に理解し合えるところが多いからしっくりくるかもしれないけれど、パートナーとなると難しいわよ。

㋯:でも、、でもさ~。幼い頃のなつは天陽くんの存在によって支えられてきたところが大きいと思うのよ。それは天陽くんも同じ。支え合ってきた仲としての延長線でくっついて欲しかったわぁ…。ミス十勝、ミスター十勝としても(笑

Ⓣ:なつは苦労してきたわりには天真爛漫な子に育っているのよね。それは柴田家の人たちの愛情のおかげもあるけれど、ほら、お兄ちゃんの咲太郎も楽天家なところがあるでしょ。きっと奥原家は戦争で引き裂かれる前は明るいご家庭だったのよ。妹の千遥は、家族との時間が短かったし引き取られたおばの家での境遇が厳しかったから兄や姉とは違うタイプの子に育っちゃったけど…。なつのようなヒマワリタイプの女の子に、暗い影があっていつも難しいこと考えてる芸術家の天陽くんは合わないわ。だから、家族に愛されのほほーんと育ってきた素直で単純な雪次郎のほうが合うって言ってきたのよ~。

㋯:まあね、二人は十勝の農業高校を卒業して一緒に上京して、川村屋でお世話になった仲だもんね。誰よりもお互いのことを知り尽くしている関係ではある...でも結局、長く近くにいすぎて恋愛感情を持てるような関係にはなれなかったのね。

Ⓣ:上京してからの数年間は、お互いに自分の世界に没頭することで精いっぱいだったもんね。北海道の奥地から将来を夢見て東京に出てきた若者にとっては、恋愛よりも魅力的なことがいっぱいあったはず。

㋯:雪次郎は演劇に、なつは漫画映画に突っ走ってきたもんね。

Ⓣ:結局なつは、夢中になっていた漫画映画の世界の中で出逢った坂場をパートナーに選んだってわけね。雪次郎くんは蘭子さんに玉砕されたけど。

㋯:もともと『なつぞら』に出てくる男性たちが柴田のじいちゃんを筆頭にイケメンばかりだから、なんだかフルコース料理なのにメインディッシュばかりが出てきている風でお腹いっぱい状態で、なつの結婚相手を予想するのが難しかったわ。最初から吉沢亮くんや清原翔くん、山田裕貴くんや工藤阿須加くん、犬飼貴丈くんが出てきたでしょ。さすがに農業高校の番長は違うな、とは思ったけど、そこから、東京編に変わって上司が井浦新さんでさ、もし、なつが歳の差を気にするタイプじゃなかったら、私としては仲努さんがイチオシだったんだけどなー。

Ⓣ:そこに、中川大志くんが出てきて「これでキマりね!」っと思ったところで染谷将太さんも出てきたでしょ~。もう、どれだけ出てくるんかいっ!って思っちゃったよね。それでも、キャストとしてのインパクトとしてやっぱり中川大志くんが出てきたところで確定感が安定したよね。

㋯:職場の同僚で、お互いのいいところも悪いところも知り尽くした上だから、現実的には坂場との結婚でなつは良かったのかもしれないわね。

Ⓣ:そうね。坂場は東大で哲学を学んだ気難しさがありながらも、どこか抜けていて他人の目を気にしない単純で真っ直ぐな性格がなつに合っていると思うわ。天陽くんにはない無邪気さというか、、、なつと坂場さんが手を繋いで十勝の大地を歩くシーンはイノセントワールドだったもん。笑

㋯:浮世離れ、、、的なところが二人の共通項かもね!そして、やたら冷静で現実的な夕見子が一瞬舞い上がって駆け落ちに失敗したからこそ雪次郎の存在の大きさに気づいた感じとかが、雪月で雪次郎がプロポーズした時の夕見子の答えに出ていて感動したよね!

Ⓣ:夕見子のフェミニズム的な物言いは、さすが北海道大学へ進学しただけのことがある。なんてったって「Be ambitious!」だもの。負けん気が強い夕見子が札幌のボンボンに引っかかっちゃったのもうなずけるわ。結局、自立心が強くて意思をはっきり出せるような女性はだめんずを掴みやすいというか…。

㋯:そうねぇ。若気の至りとしてこういう男に魅力を感じちゃうのよね。しかもここでもイケメン、須藤漣。笑

Ⓣ:男女平等、女性の自立を目指していながらも、結局はじーちゃんの影響を深く強く受けていたのは夕見子だったということも、駆け落ち相手の高山の風貌が泰樹さん似でよーく分かったわよね。夕見子はやっぱり柴田牧場の娘だったのよ。そこに私としてはホッとしたわ。

㋯:それくらい、泰樹さんという人は、開拓一世だけあって生きる力が強い魅力的な人なのよね。白無垢姿のなつに、泰樹さんが涙を流しながら「育ててもらったのはワシのほうじゃ…」と言ったところで私、泣いちゃったわ~。その前に出てくるシーンで、育ての母の富士子ちゃーんがなつに、「生まれてきてくれてありがとう。私の所にきてくれてありがとう」って言って抱きしめるシーンがあったでしょ。そこ、ちゃっかりなつと私を入れ替えて、そう言ってもらった気になってすごく嬉しくなっちゃったもん。

Ⓣ:なつの結婚、夕見子の結婚は、柴田家の人々が心温かく真摯に生きてきた結果みたいな感じになったよね。幸せになって欲しい人が幸せになる物語は、観る人も癒すのよねぇ。

㋯:ホントねぇ。朝ドラは温かい人たちがいっぱい出てくるから本当に気持ちよく一日がスタートできるわ。

ありがとう!朝ドラッ!!!

Ⓣ:そうね。放映時間が23時台でこんなに美男美女のオンパレードだったら、相当な泥沼愛憎劇が描けそうだものね。

ありがとう!朝ドラッ!!!

Ⓣ&㋯:今後の展開も期待してまーす!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



【ドラマ】見るならどっち?どっちもでしょう〜!(高校野球編)

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GUTS!がキセキを起こす!?

今日から夏の甲子園が始まった。101回大会だそうだ。

残念ながら、私は高校野球には興味がない。というか、スポーツ全般に苦手意識があるため、どうしても見たい!と欲するほどのスポーツが殆どない。それぞれの競技でスター選手が出たりすると、ミーハー力が発動されて夢中になる時はある、という程度である。

ところが、ドラマとなると別である。スポ根・青春・群像劇、大好き!!!

どんなにパターン化していても、どんなに青臭いセリフが連発されても、どんなに都合よくハッピーエンドになってもいい!
いや、むしろ都合よく展開してくれ!!!

 

ということで、まずは「ROOKIES」(2008年春・TBS)
原作は森田まさのりの人気コミック。

スポ根・青春・群像劇のお手本みたいなドラマじゃないか!!!
コメディ要素も満載で笑って泣ける、ドラマの王道だ!
激しくアイ・ラブ!である!

心優しい熱血教師に、『ザ・ヤンキー』という出で立ちの不良少年たち。格好だけは粋がっているけど、なんだかんだと仲間想いで、ちょっとおバカ。何と可愛らしいことか!!

昭和時代の不良はこんな感じだった。最近、こんなに分かりやすい姿の不良少年はあんまり見ないけどね。

球場で大乱闘、学校では窓ガラスを割り、廊下をバイクで走り、授業はボイコット。部室でたむろし、タバコを吸い…。一昔前の「スクール・ウォーズ」さながらのオープニング。

不良少年たちは、何だかんだ言っても繊細でとても素直。喧嘩上等!っとばかりに何度となくぶつかり合っても自分たちを信じてくれる熱血教師に心を動かされ、数々の困難も乗り越えて、一人、また一人と野球部員として立ち直っていく。

ただし、この熱血教師は野球を知らない。知らないからこそ、大胆になれることもある。やっと野球部らしくなったところで「めざせ甲子園!」っと大きな夢を掲げてしまうのだ。イケイケ!GO、GO!である。

こういう展開になる時って、不良グループの中でもボス的存在の子のほうが簡単には方向性を変えられなくて苦しいのよねぇ。想いは伝わっていても意地があるでしょ?なかなか素直になれないものよねぇ〜〜。結果、自ら孤立していくパターンに陥る。う〜〜〜〜切ない!が、その切なさもたまらない!!!
熱血教師はそんな時も静かに見守り、ここぞ、という時に彼らが折れやすくなるキッカケを作るのだ。

やがて結束した野球部の面々は雨の日も泥まみれになって練習に明け暮れ、仲間のために怪我をしても必死で戦い続け・・・。

いい!すごくいい!!!堂々たる王道だ!

果たして不良少年たちは甲子園に行けるのか?

物語は2009年公開の映画版「ROOKIES-卒業-」まで続く・・・。

完全にハマりまくり、彼らに感情移入しまくった私は、この年の甲子園で「ニコガク(劇中の高校/二子玉川学園)」の名前を探してしまった。もちろん無いのだが、、、。ニコガクを全力応援したかったなぁ〜〜〜!!!

 

・・・・・・

 

映画版「ROOKIES-卒業-」から5年。2014年春、今度は日テレで
「弱くても勝てます〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜」がスタート。
(原作:高橋秀実『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』)

こちらは成績優秀だけど決して運動が得意ではない高校生たちが「弱いまま」強豪校に勝とうと奮闘する物語である。

こちらはこちらで、ストーリーそのものは王道だ。
教師も生徒も周りの大人たちも、一つひとつ問題を乗り越え、成長し、仲間と打ち解けながら夢に向かって突き進む。ドラマとしては「あるある」満載の展開だ。

が、しかし!

主人公である教師と生徒が「不良」から「優等生」に変わると、同じ高校野球が全く違うものに見えてくる。そして、このドラマで私が一番好きなのは「優等生」たちがそれぞれ心底可愛らしい点だ。

大抵の学園ものでは大雑把に言うと「不良=実は心優しい良い子」「優等生=嫌味で可愛げのない子」に描かれてしまう。そのほうが物語としては分かりやすいのは分かるけど、何となく「優等生はつまらない」という印象になりがちじゃない?

ところが「弱くても勝てます」の優等生たちは、とってもキュートでユニークだ!
この学校においては優秀なのは当たり前なので「優等生」が特徴にはならない。
頭が良すぎるとちょっとズレてるよね、ってのは現実社会でもよくある話で、ドラマの優等生たちも真面目にちょっとずつズレているところが愛おしい。
なぜ野球部に居続けるのかが分からないほど下手だし覇気もないのに、最後まで投げ出さない。青志先生の口車にのって(?)練習は研究だと言われれば、コツコツと研究(練習)に勤しみ、研究成果を嬉しそうに報告する。実に素直なのだ。なんて可愛いのだろう!!!

ニノが演じた青志先生も然り。
早口でまくしたてるように非常識でとんでもない持論を展開する。
堂々と「我々は優秀だ」と宣言する。
強豪校の監督だろうがプロ選手だろうがお構い無しで言いたいことを淡々と言い放つ。
その言い草はもはや詐欺だと言いたくなるほどの強引な論理展開に舌を巻く。
青志先生が編み出した練習に泥臭さは皆無である。なにせ勉強第一の学校だ。練習時間は少ない。強豪校と同じことをしても勝てるはずがないのだから、必要十分なことだけすればいい。

なるほど〜〜〜〜〜〜、である!

 

ROOKIESの川藤先生が現代国語の先生だったのに対し、青志先生は完全な理系男子である。それぞれ何度となく心を打つ言葉を放ってくれるのだけれど、明らかに種類が違う。川藤先生の言葉は正統派だ。優しく温かく力強く視聴者をも励ましてくれる。

私なんてイチコロだ。毎回感動して震えるほど涙する。

対して青志先生の言葉は奇想天外だ。元々、教師を目指していたわけではなく、ラボの閉鎖で仕方がなく、つなぎで一年だけの教師生活である。自身の高校時代の反省も踏まえ、あくまでも「弱いままで勝つ」ためのセオリーを編み出しつつ、何と口が上手いことか!!っと感心する論理展開に相手を巻き込んでいく。生徒たちへの愛があるのか、持論を成功させるためだけに頑張っているのか分からない微妙なさじ加減なんだけど、「優等生」の生徒たちは青志先生の言葉を上手に受け止めて、咀嚼して、自分なりの答えを出しながら成長していく。青志先生の優しさは実に分かりにくい。

これまた単純な私はイチコロだ。青志先生の口車にまんまと乗せられ、毎回ワクワクが止まらない!コメディ演出は殆どないはずなのに、何度となくクスッと笑えるのだ。

 果たして彼らは「弱いまま勝てた」のか? 

 

全くカラーの違う2作だけど、どちらも清々しい青春物語。
見比べるのも楽しいかも!?