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【アニメ】ピアニストの世界、再燃!-ピアノの森-

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やっぱりショパンはグッとくる...

 Eテレでアニメ『ピアノの森』全24回の再放送が終わった。

 プッファ~ッ...。

 日曜が楽しみでしかたなかった24週間。原作のコミック全26巻を入手してじっくり読みたいのだが...TOMOさんに「コミックに手を出したら本棚がエンドレス!」だとたしなめられ、今のところ我慢している。・・・が、いずれ手に入れることになるだろう・・・なぁ。読みたい。じっくりと。

 

 この物語は天才的なピアノの才能を持つ一ノ瀬海(カイ)の成長物語と、師匠、阿字野壮介との師弟愛が中心に描かれている。クライマックスはカイが挑んだショパン国際ピアノコンクールショパン国際ピアノコンクールショパン生誕の地ポーランドで5年に1度開催される世界でもっとも有名で権威あるコンクールだ。そこに若干17歳のカイは挑む。

 物語は出場しているピアニストたちの人間模様とコンクール出場までの軌跡が織り交ぜられ、審査員たちの派閥争いや葛藤も見どころだ。音楽家、芸術家が極みの域へ達するまでの壮絶な世界を垣間見ることができる。

 あぁ、おかげで以前ハマった『のだめカンタービレ』をまた観たくなってしまったじゃあないですか!!もちろん、我が家にはすべてのDVD-boxとコミックが揃っている。「観てくださいよ」「読んでくださいよ」と棚に鎮座している。でも、この世界に浸ってしまうと、日常生活との切り替えがなかなか難しくなってしまう!あぁ...のだめちゃん、千秋先輩~っ。

・・・

  ついに最終週を迎える朝ドラ『なつぞら』がアニメの世界をテーマとした作品なので、日本のアニメが単なる子ども向けではないことは日本人ならご理解いただいているだろう。前記事で、CGの技術は米国に敵わないと言ったが、アニメの物語のクオリティー、表現や制作技術は日本が世界一だと思う。

 ぜひ、アニメ『ピアノの森』を観て楽しんで欲しいと思う。

 

 さて、ピアニストといえば、去る7月13日に、東京藝術大学内の第6ホールで行われた『ピアノ連弾で弾く交響曲シリーズ~第11回 最終回特別バーション~』に行く機会をいただいた。友人のご子息が現在、藝大ピアノ科の学生さんでこの演奏会で演奏されたのだ。

 演目はブラームス交響曲 第3番ヘ長調 Op.90と交響曲 第4番ホ短調 Op.98 いずれも作曲家自身による2台のピアノ版である。

 奏者はピアノ科の教授 角野裕先生の生徒さんたちで、開会時の先生のご挨拶で2台のピアノによる交響曲の演奏について教えてもらった。

 交響曲といえば立派なオーケストラでの演奏を想像するが、2台のピアノでそのメロディを奏でるという需要が当時からあったそうだ。というのも、オーケストラの演奏を聴くには会場の広さはもちろんだが、演奏を聴きに行くのはとても高価なものだったからだ。小さなサロンでのミニコンサートなどでは、2台のピアノによってオーケストラのメロディが届けられていたとのこと。

 今回の演奏曲もブラームス自身が交響曲を2台のピアノ版にアレンジしたものだそうだ。

 

 わたしは交響曲のピアノアレンジ版を聴いたのはこれが初めてだった。ピアノは最も音域の広い楽器だからこそできるのだろうが、オーケストラ独特の複雑な音の交わりがピアノで再現されると、ピアノの音色によるハーモニーの奥深さを感じることができて、新しい音楽に触れたような気がした。

 

 クラシック音楽は、聴く者の知識や感性も問われる難易度の高い嗜みが求められる。だからこそ、クラシックファン独特の味わい方があって、彼らはその中で楽しむのだろうし、私がその域に入れるとは到底思えない。知識が全く追いつかないからだ。それほどに奥が深く、知識を培う時間も、音楽に触れる時間も必要だ。

 でも、私のように単に「心地良いから」「好きだから」で味わう人間もいていいんじゃないかと思うのだ。聴きたいから聴く。で、感動する。

 その心の震えは唯一無二で、相当なクラシック愛好家とだって負ける気がしない。涙が出るほど感動し、鳥肌を立てて、手に汗を握り、ウットリと聴き惚れる。それでいいんじゃないか、と。

 で、感動の余韻と一緒に、知識の復習もできるのだからいつまででも楽しめるのがクラシック音楽だ。作曲家の情報、作曲家の生きた国と歴史、いろいろなものが折り混ざって作曲家の魂の叫びが曲としてアウトプットされる。解釈は聴き手の自由でいい。味わい方はひとそれぞれなんだから。

 

みじん子レーダー【アニメ】ピアノの森

クラシック音楽が楽しめる

●秀逸なヒューマンストーリー

●芸術と才能、苦悩と葛藤を味わう

 

 ということで、私が聴いた2台のピアノによるブラームス交響曲youtubeでぜひ聴いていただきたい。交響曲第4番の第4楽章を弾いている沼田昭一郎くんが、友人のご子息。彼が弾く音は非常に透明感と躍動感があり、「ピアノが心から好き」だから弾いていることが真っ直ぐに伝わってくる。まるでカイのように...。真っ直ぐに音楽を愛する心が宇宙と繋がる...あののだめちゃんの人差し指ツンツンのように...。音楽は言葉が要らない。魂で奏でる。だからこそ作為的な意識は邪魔になるはずで、純粋に音楽を楽しむ魂を持つ者だけが届く域にきっと彼は到達するはずだ。彼はいずれカイに成る。成るであろうと私は思っている。

 こういう才能のことを天賦の才と言う。きっと神様から与えられて生まれてきたのだ。ただ、その才能を開花させるのは、人との出会いであったり、本人の運もあるし、もちろん努力もあるだろう。

 私のエンタメ好きの風呂敷もクラシック音楽まで広げると収集が付かなくなるのだが、これもまた「好きだから」という理由で自由に楽しませていただこう。

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