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【映画】みんなにエールを贈りたい!- だれもが愛しいチャンピオン -

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24時間テレビの代わりにこの映画1本でいい気がした

 

 2019年の最後に観た映画は何ですか?

  2017年最後に観たのは『はじまりの*ボーイミーツガール』

 2018年最後に観たのは『アイム・ソー・プリティ』

どれもオススメ!(これらの紹介も書きたいのだけどそれは後で)

 

記録を辿ってみたら、2019年、映画館に足を運んだ数は40回を上回った。時間とお金が許せば毎日でも映画館に行きたい。ホームシアター仕様の仕事場を夢見続けているが、必ずTOMOさんに「そうなると仕事できなくなるよ~!」と言われる。・・・が、

いいや、違う!我々の場合、エンタメが原動力となってモチベーションを上げているのです。「夢を見続ける」ことで仕事が頑張れるのです。だから、いいのです。これでよかです。。。

 

一富士二鷹三茄子

縁起のいい初夢を観れば、なんとか夢に近づけると思って期待して寝床につくのだが、今年の初夢はなんと、私は「首を絞められて殺されかった」(涙)。

大丈夫か?!>自分。

 

ということで、年末の心地よい気分を取り戻すことにする。というのも、1年の最後に観るアタリムービーのおかげで、ここ数年私は気分よく年を越せているのだ。なんとなくこれが恒例となりつつあり、私は『気持ちイイ映画で』1年を締めくくりたいと思うようになっている。

だから、映画を選ぶのもそういう視点で。

 

 2019年最後に観た映画は『だれもが愛しいチャンピオン』だ。

 

実は私はハンディキャップ(障がいを持つ人)のネタをテーマにしたドラマはあまり得意ではない。「人でなし」と言ってください。

ですから、毎年、某局が放送する『24時間テレビ』もちゃんと観ることはありません。どうしても見続けるのがキツイのだ。

ハンディを持つ人を取り上げる場合、その「ハンディキャップ」という言葉自体(周囲と比べて圧倒的に不利な状況・状態)であることが意味されるわけで、そういう絶対的な条件を提示されたうえで、ハンディを乗り越えて試練や困難とそれに立ち向かう姿を見せられると、

「あぁ、ごめんなさい!私が悪うございましたっ!」

と、心が萎えるからだ。健康でどうにかやってこれている私に、

「まだまだ、お前がやるべきことがあるだろう!オイッ、コラッ!」

と叱られているような罪悪感に苛まれるのだ。

 

とはいえ、ハンディキャップを持つ人たちを差別する気持ちは全くない。逆に、そういう人たちとの関りは私にとっては割と身近にあって、当事者の人たちに会ったり話を聞く機会もある。

・・・だからこそ、ここで言いたい。

ハンディキャップを持つ人たちについての周知は必要だとしても、特別に扱う必要はないのではないか?と。

 

もっと「だれもが同じ」であることを目指した方向性で、インクルーシブ教育がされたほうがいいと思うのだ。

 

ということを含めて、今回観た『誰もが愛しいチャンピオン』を観て欲しい。ハンディキャップを持った人たちだって我々とは何も異なる部分はない、みんな同じで、(特別な)(隔たり)などが無く、そして、一人ひとりの生き様が、One for All,All for One.なんだなということを素直に感じることができるのだ。

この映画はスペイン製作であるからか、実に明るい。ラテンの血は見習うべきものがある。

 

人気バスケットボールチームのコーチをしていたマルコは、公私ともに行き詰っていた。失職し、飲酒運転でパトカーに追突という事故を起こし、奉仕活動への参加を命じられる。その先が、ハンディキャップを持つ人たちの施設でのバスケットボールチームの指導だった・・・。

 

登場するキャストたちは、実際に障がいを持つ人たちからオーディションで選抜されたそう。確かに演技にしてはできすぎる。が、逆に彼らは演技が上手い!キャラクターはいろいろで、だれもが「愛しい」。そう、誰もが愛されるために生まれ、生きているのだ。

 

1月8日、相模原で起きた忌々しい事件の初公判のニュースでにぎわった。それぞれの立場でいろいろ語られていて、私も思うところがあるが、こうした犯罪がもう二度と起きないためにも、障がいを持つ人たちへの理解とともにインクルーシブ教育は、これまでの殻を破る必要があるのではないかと思う。

もっと開かれていい。もっと本音でいい。もっとキレイごとにしなくていい。私たち人間は、それほど賢く崇高で道徳的ではない。傲慢で怠惰で愚かな生き物なのだ。そこに目隠しして理想ばかりを提示しても誰の心にも響かない。

そういう意味で、日本の障がい者理解に一石を投じるという意味でも、この『だれもが愛しいチャンピオン』という映画を多くの人に観て欲しい。たぶん、なかなかえげつない(といっても実際にあり得る)表現が出てくるので地上波テレビでの放映はできないだろう。そういう忖度、偏った放送倫理が、人間の想像力を衰退させ、視野狭窄の人間を増産するのではなかろうか。

 

誰もが愛しいのだ。

誰もが自分の人生のチャンピオンなのだ。

 

★みじん子レーダー【映画】だれもが愛しいチャンピオン
●ドラマティック度:★★★☆☆
●鑑賞後の心地良さ:★★★★★
●ドラマの重量感:★★☆☆☆
●涙活度:★★☆☆☆
★人の心を取り戻すのは人なのだということを感じる愛しい124分