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【映画】ジョーカーはイカれた殺人鬼である。それ以上でも以下でもない。 -The Dark Knight-

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ジョーカーにとってのジョーカーがバットマンなのか?

 Beginsに続いて観たのが『The Dark Knight』。

 ビギンズではゴッサム・シティで暗躍していたマフィアのボス、カーマイン・ファルコーニの組織をやっつけて、暗闇に包まれた街に一筋の光(バットシグナル)を見るところで遠山の金さんばりに一件落着!といきたいところなのだが、残念ながらラストシーンにJOKERのカードが登場する。ラスボスはほかにいる!のメッセージだ。ま、遠山の金さんも毎週新たな事件に立ち向かうわけだから、世の中はそう甘くはない。

ということで、ダークナイトバットマンの宿敵であるジョーカーが登場する。

 とにもかくにもこのジョーカー、恐ろしいまでの悪人である。血も涙もない。ゴッサム・シティの主要銀行にあるマフィアの金を次々と強奪する事件を起こす犯罪組織はみなピエロの仮面をかぶっているのだが、この一味に組織力など無い。完全な利己主義であり、自分の欲と手柄のために仲間どうして殺し合う。そんな、殺人ゲームのような犯行で最後に残ったひとりがヒース・レジャー演じるジョーカーなのだ。

 ジョーカーの目的はただひとつ、「バットマンがマスクを取り、正体を見せること」。そのためにゴッサム・シティの市民の命など屁でもない。それはチェスゲームのチェックメイトのために駒の犠牲を惜しまないのと同じだ。

 

 今回、ゴッサム・シティの一筋の光の一員としてゴードン警部補のほかにも、敏腕検事のハービー・デントが登場する。このハービーはブルース(バットマン)が心を寄せる幼馴染で検事のレイチェルと恋仲という切ない設定である。

 マフィア組織に残忍かつ巧妙に入り込んだジョーカーと対抗するバットマン、そしてハービー、ゴードン、レイチェル。彼らの戦いは、やがて悲劇へと向かっていく…。

 

 ネタバレしない程度にここまでにとどめておこう。

 ビギンズの時よりもダークナイトではバットマンの装備がバージョンアップされている。特に、バットモービルから分離するバイクであるバットポッドが超カッコイイ。ハービーを乗せた護送車を襲うジョーカーが乗ったトラックに颯爽と登場するバットポッド。カーチェイスは手に汗握る。

 そして、ジョーカーの非道っぷりが半端ない。途中で「ひえーっ!」と声を上げてしまうこと数回。私は残酷シーンが超苦手なR15以下のメンタルなので、何度も画面から顔を背けてしまった。

 

 ひどい…。ひどすぎる…。それでもバットマンはジョーカーを殺めない。何度もチャンスがあったのに殺すことができない。だからジョーカーは執拗にバットマンに挑む。このやりとりに、ジャニー喜多川さんに乗りうつってもらって「You、やっちゃいなよ!」と言いくなったが、バットマンはけっして信念を曲げない。彼の屈強な意思が裏目に出ているのではないか?と、私が劇中に入り込んでバットマンに言ってやりたい。

 

 結局、ジョーカーを捕らえることはできたが、レイチェルとハービーを失うことになるのだ。

 

 ここで、バットマンはようやく己の運命を悟る。市民の光、英雄のハービーがレイチェルを死なせた者たちへの復讐として犯した罪をすべて自らで被ったのだ。彼は、ゴッサム・シティを闇から救い出す光でありながら、その闇の中で戦いつづけるダークナイト(闇の騎士)だと。

 

 光の存在に闇が必要なのだ。それが正義だとしても…。

 

 ちなみに、ジョーカーを演じたヒース・レジャーダークナイトの公開を待たずしてマジで自らの命を落とすこととなる。映画を観ればわかるが、ジョーカーの演技はそら恐ろしいものがあり、ジョーカーが乗りうつっているとしか思えない狂気を感じる。死の原因は探る必要はないとしても、ダークナイトは彼の遺作であり、彼の俳優人生の集大成であることは間違いない。

 

 以上、映画『ジョーカー』の予習で観た2本の感想。先に観ていたTOMOさんは「DVDでもいいかも…」と言ってくれたけどせっかく予習をしたんだもん。テストを受けようじゃないか(笑)!現在、ホンマに中間テスト期間中のJKと観に行った。

 ・・・ということで、次回はジョーカーの感想を書くとしよう。

 

★みじん子レーダー【映画】ダークナイト

●ドラマティック度:★★★★☆

●鑑賞後の心地良さ:★★☆☆☆

●ドラマの重量感:★★★★☆

★映画「ジョーカー」を観る前に、ジョーカーの極悪非道っぷりを知っておきたいやるせない152分