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【雑記】レンタルビデオ店TSUTAYA実店舗が減っていく件

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目的もなくその場で「観たい!」が手に入るのはズラリと並ぶ棚があるわけで...

  久しぶりにTSUTAYAに行った。TOMOさんが『ジョーカー』を観に行くというのでバットマンシリーズを予習したとのこと。『ジョーカー』はだいぶ前から劇場で公開予告ムービーが流れていたので気にはなっていた。でも、ジョーカーのキャラクター通りその世界はダークな感じ全開でメンタル的に「ちゃんと観れるか?」と不安だったので躊躇していたのだ。そんなところでTOMOさんの話を聞いたもんだから「やっぱ観たいよな…観ようかな...」と思ったので、まずはおすすめの予習用作品をレンタルで借りて観ることにしたのだ。借りたのは『ビギンズ』と『ダークナイト』である。

  我が家の近くにTUTAYAは2店舗あった。そのうち、私がふだん使う駅前にあった店舗は今年の春に閉店した。時を同じくして、TOMOさんの家の近所にあった店舗が無くなるという話を聞いていたので「おや?TSUTAYAは実店舗閉鎖に向かってるのか?」と思ったら、実際、そのようである。2017年に全国で70店舗にものぼったのこと。

 

 本屋さんも同様だけれども、ずらりと陳列された商品を眺めながら欲しいものを手に入れたいアナログ人間の私にとっては、実店舗で欲しいものが探せないのはけっこうな痛手である。TSUTAYAの店内を歩くと、TSUTAYAディスカスTSUTAYA TVの宣伝があちこち貼られていて、「ここに来るより、おうちで借りちゃってくださいよ」と言われているような気がする。その、「お家でラクチン~♪」「お店に来なくても~」というメッセージで、「あぁ、このお店もそう長くないかも…」と思うのであった。

 

 確かに、物(ぶつ)を手に入れると返却に手間がかかる。郵送サービスもあるけど別途料金がかかるからもったいないし、じゃ、わざわざお店に出向くとなると面倒だと思うこともあるだろう。なんせ7泊8日でお返ししなくちゃ延滞金はパネェ(半端ない)のだから。実店舗経営のための賃料や人件費などのコスト、人材不足によるリスクはお客さん側のうっかりによる料金増額による利益よりも上回っているのだろう。

 

 なんでもかんでもデジタル化。そのうち「ポチッとさえしてくれれば、動かんでええですわぁ」という世になるのも遠くないだろう。なんせ「Hey、Siri!」「OK! Google!」で、自分の代わりに働いてくれるのだから。

 

 それでも私は近所に1店舗となった実店舗がある限り、足を運んで借りるというアクションを止めずにいようと思う。

 

 そう考えると、実環境は私たちの生活を大きく左右するものである。インターネット、モバイルフォン、地デジ、ETCカード、、、そして、スマホ決済、、、どれも無かった時代から生きてきた私にとって、それらは我々の生活を便利にしたけれど、ほどほどのところで方向転換をしないと、なんだか本当に「動かんでええ」人類ナメクジ化が加速するのではないかと不安である。

 

 子供のころ、学習雑誌かなにかに『未来の人間』予想図が載っていて、その姿に驚いたことを覚えている。世の中便利になりすぎて、動かなくてもなんでも済ませちゃうことができる。よって、手足が退化しまるでナメクジのような姿に進化(?)するというものだった。当時は「まっさかぁ~!?」と思ったが、確かに、人類はその昔、想定していた(危惧する未来)へまっしぐらなように思える。

 

 世の中が便利になると有難いものだけれど、便利への欲求はどんどん加速する。製造業が頭打ちになりIT業界を含めてサービス業が経済の中心になった今、サービス(=人々の欲求)を満たすために金がまわり、そのための技術が進歩している。でもって、人間は便利から不便には戻れないわがままな生き物だ。ついこないだまで労を惜しまなかった物事でも、その労が不要になるサービスに慣れると、もともと自分でやってきたことすら文句タラタラとなるのだ。

 

 増税にからめて、ついに私は今月からPayPayを利用することにした(本意ではないが)。普段利用するスーパーでポイント還元率が高いということで利用することにしたんだけど、レジではPayPay対応と非対応のものがあるという。世の中で、こんなに宣伝していて、「さあ、どんどん利用してください!」とはやしたてられているものだから、スーパーのレジも相応の対応ができていると思っていた。・・・が、ところが、PayPay対応レジは、ずらり並んだレジの中で、端っこの2つだけという。しかも、その端っこのレジの前に『PayPay対応はこちら』という紙が下げられているだけである。数多くの非対応レジに並んで、いざ会計となったときに「こちらはPayPay対応していません、あちらのレジで・・・」と言われるまで分からないのは当然のこと。横のレジに並でいた女性が、店員に言われてレジを途中で中止、わざわざ遠い端っこのレジに並びなおした。

 その様子を隣のレジに並んでみていた私は、女性がレジの女性から案内されているのを聞いて、端っこのレジへ移動。

 

 たとえばPayPayは便利でお得だとする。でも、その利用に際しては、従来のやり方より不便になった。「慣れればいいじゃん」っていう話なんだろうけれど、私たちはいつだって、世の中の(生活を変える)という誘導に従わなくてはならず、そのたびに不便を味わうのだ。

 便利が追及されすぎているからこそ、その便利のために不便を余儀なくされるのだ。

 

 パソコンだってそう。どんどんバージョンが上がって、買い替えなくちゃ対応できない。私は、「この状態で満足しているの!」と言っても、WindowsもAdobeCCもどんどんバージョンアップして、そのたびにUIや仕様が変わり、右往左往しながら覚えなおさなくちゃならない。

 便利なのか不便なのか…。

 

 ということで、TSUTAYAにビデオを借りに行っただけで、世の中についていろいろ考えてしまった。世の中のスピードについていけなくなっている気がするのは歳のせいなのか、それとも性分か、、、抵抗しようにも「生きる術(すべ)」に直結するものは順応するしかない。

 

 『ジョーカー』はTOMOさんが報告してくれると思うので楽しみに待とう。なんてったって、TSUTAYAは新作含めて5本で¥1,000-、(税込¥1,100-)なので、バットマン予習用2作品以外に3本、面白そうなものを選んだ。こちらも、追ってここに報告したいと思っている。