エンタメ愛が止まらない!!

愛するエンタメを語りつくせ!!

【映画】けっこうヤバミだけど感情がそそられる?!-アンダー・ユア・ベッド-

 

ベッドの下で寝転ぶ猫

ベッドの下は猫だけの不可侵領域ではなかったか?!

 2019年7月公開の『アンダー・ユア・ベッド』。7月時点で東京での公開はテアトル新宿のレイトショーのみだったので、さっそくTOMOさんを誘って行ってきた。

 レイトショーを観たのは1996年に日本で公開されたデンマーク制作のホラーサスペンス映画『モルグ』以来。超苦手なホラーをうっかり真夜中に観に行っちゃったトラウマっていうわけじゃないんだけど、四半世紀近くレイトショーとは無縁になっていて、夜中遊びすらもすっかり不慣れになっている私にとっては、レイトショーに行くこと自体がワクワクだった。

 

 

 『アンダー・ユア・ベッド』の高良健吾くんの演技がネットで話題になっていて、「イヤミス(イヤな気持ちになるミステリー」っぽく言えば「ゾワブル」的な、つまり、「みぞおちあたりがゾワッしてブルッと震えるストーリー」が嫌いじゃない、むしろ好きなほうなのでこの作品は是非公開中に観たかったの。

 

 冒頭からアンダー・ユア・ベッドのシーンなんだけれど、これは、高良くんがスレンダーボディだから為せる技であり、万が一、私が大好きな人のアンダー・ユア・ベッドに潜入しようとしても肩甲骨あたりで引っかかって入れないはず。あれだけのイケメンが知らず知らずにベッドの下に潜り込んで自分のことを見守っていてくれたとしたら、Mっ気まじりのゾクゾク感と妖しさ溢れるお色気モードに心地良ささえ感じるかもしれない。とはいえ、現実にあったら腰を抜かすだろうけれど...。

 

 まだ公開中なのでネタバレになるようなことは書かないつもりだけど、主人公の三井をトリコにした千尋は、なぜ、大学の講義中に三井に声を掛けたのだろう。答えに詰まった人物を単に助けたかったから?いやあ、ちがう。大学の講義で先生の質問に答えられない人なんてのはわんさかいる。じゃ、たまたま前の席に座っていたから?ん~これも、ちょっと違う気が。...結局、三井がイケメンだったからじゃないか?だって、大学生活ともなれば、顔は知っているが名前は知らないという人がたくさんいるし、前の席に座っている人を「みつい・く・ん・・・」と名指しできちゃうっていうことは名前を知っていたわけで、ということは千尋にとって三井はちょっとだけ気になる存在であったはずだ。

 結果、二人はたった一度だけ一緒にコーヒーを飲みに行くが、30歳になった千尋はその三井の顔をすっかり忘れていた。...忘れちゃうかしらねぇ、高良くんのような美しい顔を。ただし、千尋が過酷な状況にあって精神を病んでいたために著しく認知や記憶の再生に支障をきたしていたとしたら、三井を忘却してしまうことも仕方ないのだけれど。

 ずっと孤独の中に生きていた人間に、一筋の光を差した人に執着するのは当たり前のことだろう。主人公の三井の育ちは愛着障害の典型で、かつ、自己尊厳を知らない人物だ。一方で、他者から傷つけられることを受容してしまう千尋のほうも自己尊厳の部分で大きな欠落が透けて見える。どうやら大学時代に交流したのは単なる偶然ではなく、互いの中に在る拭えない自らへの不全感が二人を結びつけた気がしてならない。

 三井が淡々と千尋に執着する様は、三井の生きる力そのものの表現であって、結果として千尋は彼に救われることとなる。・・・が、言っておくが、あくまでも三井のしたことは鳥肌モノの犯罪だわ。

 

 この作品を観たら、久々に江戸川乱歩の『人間椅子』を読みたくなった。友達に薦められて初めて読んだ時のゾワブル感。愛と執着は人を狂わせる。夏は稲川淳二さんが人気だけど、こういう作品で鳥肌を立ててみるのも一興。

 

 ということで、TOMOさんと「重かったねぇ…」とリアルに重い足を引きずりながら猛暑と熱気でムンムンしている新宿の夜の街に出たら、すでに夜の11時になろうとしていた。

 レイトショーは体力が要るけれど、なんとなく大人の遊びっぽくて悪くない。また、面白い作品があったら行ってみようっと。

 

★みじん子レーダー【映画】アンダー・ユア・ベッド

●人間の闇の部分を考えたい時にオススメ:★★★★☆

●鑑賞後のゾワブル感:★★★☆☆

●ドラマの重量感:★★★★☆

高良健吾くんのキャラクターが存分に生かされたセンシティブな世界をたっぷり味わえる98分