【映画】原作ファンも大満足!『図書館戦争』
私はハマるとしつこい。ドラマも映画も、ハマりまくると自分でも呆れるくらい何度でも見返す。同じものを何度見ても夢中になれる。ワクワクする。ドキドキする。キュンキュンする。この癖は小説においても例外ではない。
別冊含め全6巻、何度読み返したか分からない。一度読み始めると止まらなくなり、6巻まで終えると1巻に戻る、を繰り返してしまい寝不足になるので、忙しい時はうっかり開くことができない本である。
タイトル通り、図書館で戦争する話である。
舞台は架空の日本。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制するという名目で「メディア良化法」なる法律が制定される。メディアを監視する機関「メディア良化委員会」が発足。メディア法違反を監視する良化特務機関(メディア良化隊)による検閲が行われるが、公正とは言い難く武力による制圧も辞さない行為に表現の自由も市民が知る権利もどんどん奪われていく。このメディア良化法に異議を唱え「本を守る」ことを宣言した図書館はメディア良化隊の武力に対抗するための防衛部隊「図書隊」を結成。以降、図書隊とメディア良化隊との対立が激化していく。
メディア良化法制定から30年。高校時代に図書隊員に助けられ、大好きな本を守ってもらえた主人公・笠原郁は、あこがれの図書隊に入隊を果たす。指導教官・堂上篤にしごかれながらも図書隊の精鋭部隊である図書特殊部隊に配属され、、、
・・・・
とまあ、こんな感じで物語が始まる。
郁と堂上の師弟関係やじれったい恋模様だったり、仲間との信頼関係だったり、戦闘シーンの緊迫感だったり、エンタメ要素てんこ盛り。笑って泣けて、ワクワク、ドキドキ、キュンキュンが止まらない!!!
本の中の堂上教官に恋してしまい、脳内では自分を郁に重ね、激しい妄想の日々。
そこまで恋した小説が実写化される。当然、キャスティングが気になる。私の堂上教官は誰が!?
設定上、郁は身長170cm超え、明るくて山猿のような運動神経を持っているが恋には奥手な乙女。一方、堂上は身長165cmのチビだがとにかく強い!!生真面目で実直、自分にも相手にも厳しいが、なんだかんだと面倒見も良く、いじられキャラでもある。尚且つ、知的。何しろみんな「本が好き」で「本を守りたい」から図書隊員になってるんだもん。
この二人を、岡田准一と榮倉奈々が担った。ビジュアル、どんぴしゃり!
当時、岡田くんはすでにジャニーズアイドルとは思えないほどの屈強な肉体になっており、格闘技が本職かと思うほどの身体能力。これはもう、震えるほど楽しみじゃないか〜〜〜!!!
後で知ったのだが、この二人は映画化の話がなかったころに、雑誌「ダ・ヴィンチ」で実写化するならという読者投票で1位を獲得していたそうだ。映画の佐藤信介監督はそれを知らずにオファーしたという。佐藤監督、グッジョブ!!!
そして、いよいよ映画公開。シリーズ物の原作を約2時間に収めるのだ。全てのエピソードが盛り込めないのは百も承知。映画オリジナルの部分も見受けられる。それでも、、、。違和感がほとんど感じられない!原作の中で萌える部分はものすごく上手いこと散りばめられており、満足感が半端無い!そして岡田堂上、強い!!!!きゃい〜〜〜ん!!!萌える〜〜!
原作へのリスペクトを深く感じられる内容に映画ならではの迫力が加わって、配役がピタッとハマって、、、。嬉しい!嬉しい!!嬉しい〜〜〜〜!!!原作のエピソードはまだまだある!このメンバーで、もっと見たい!ぜひ、続編を、是非是非!!!っと願っていたら、映画二作目もできた!スペシャルドラマも!
映像化にあたり、これら全ての脚本を担当したのは野木亜希子。
野木亜紀子さんの脚本は、原作ファンを裏切らずに発展させてくれるので大好きだ!
映画二作目の時は、公式サイト内で図書館戦争ファン(オタク)のためのクイズ企画があった。図書館戦争はコミックにもアニメにもなっているのだが、原作、映画、コミック、アニメ版のすべてから出題される問題に毎日答えていくのだ。正解が増えるごとに、図書隊員としての階級が上がっていく。一般常識問題も少しあったけど、ほとんどは作品を見ていれば答えられるクイズ。最終的にトップになると、実際に使われた図書隊の制服がもらえる、という企画にのめり込み、制服が欲しくて欲しくて、見ていなかったアニメ版もDVDを買い揃え、自分に禁じているコミックは悩んだ末に電子書籍として買い揃えてしまった。ついでに装丁違いの文庫も揃えてしまったので、我が家には図書館戦争シリーズが2冊ずつある。収納に限りがあるというのに、なんたる贅沢!
クイズに関してはうっかりミスをしてしまった日があって、トップはもちろん、プレゼントがもらえる順位には入れなかったんだけれども。図書館戦争に夢中な日々が、とても楽しかった!!
さてさて。図書館戦争はあくまでも架空の日本の話。面白おかしく、キュンキュンしながら楽しめばいいのだけれど。
ネットを通じて、あまりにも自由に自分の意見を公表できるツールがある今は、便利だし、楽しいし、役に立つ情報もたくさんある。けれど。
良いことと同じくらい、フェイクニュース、思いやりのない言葉、自分勝手な言葉、他人を貶める汚い言葉など、「表現の自由」だからと容認していていいのかどうか疑問に思う言葉も溢れている。
このまま自由を履き違えて世の中が汚い言葉に汚染された末には、もしかしたら、図書館戦争の世界のように検閲が現実になり、本が狩られ、暴力的に自由が奪われる時がやってきてしまうかもしれない!
そうならないように、私自身、このブログに綴る言葉には十分に気をつけようと思っているし、できる限り読んでくれた人がハッピーになれる内容にしたい。意気込みはあるのだが、、、。力量不足で拙い文章になってしまうところはご容赦くだされ(汗!
★TOMO&みじん子のエンタメ談義 vol.3★泰樹さん、ありがとう!! -NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』より-
●登場人物:TOMO=Ⓣ みじん子=㋯
Ⓣ:みじん子ちゃーん、NHK朝の連続テレビ小説100作目の『なつぞら』がついに終わっちゃったわねぇ~。最終週になつの原点となった十勝で、なつを育てたみんなが登場して、気持ちいいエンディングだったわね!
㋯:ほんと~!物語の最中に泰樹さんとのお別れがなくて良かったわ~(ホッ)。悲しいお別れは天陽くんだけで十分だわ。天陽くんもきっと十勝の大地で、みんなの笑顔を見守ってるはず!
それにしても『なつぞら』は、子ども時代のなつの苦労話で始まったから「もしや平成版『おしん』??」と気を揉んだけど杞憂に終わって良かったわ。柴田家の家族愛に支えられてなつは自分の夢に向かって真っすぐに生きることができたもんね。
Ⓣ:そうね。これは、なつが本来、素直なポジティブ思考の性格の持ち主だったからなのかもね。やっぱり持って生まれた性格って、人生に大きく影響すると思わない?もし、柴田家で育てられた子がなつじゃなくて千遥だったら、たぶん、なつのようには生きてないはず。・・・もしかして天陽くんと結婚したかも?!
㋯:おぉ~っと!TOMOさんは、こないだの話だとなつと天陽くんの性格は合わないって言ってたもんね(笑)。確かに、いつも周りのことばかり考えて、どこを見ても影がある千遥のほうが天陽くんに合うかもね。
Ⓣ:おんじ泰樹さんの愛ある厳しい教えをまっすぐ受け止められたのもなつだからこそだと思うもの。ちょっとでもひねくれた性格の持ち主だったら、ヤンキーになったりひきこもりになっちゃうわ、今の時代だったら。
㋯:あの時代だったからこそ、愛のムチに「愛がある」ことが伝わったのかもしれないわねぇ。
Ⓣ:しかも、あの時代に夫婦共稼ぎを実現したのも、珍しいシチュエーションだったよね。当時は「夫に子育てを任せる」とか「子どもを預けてフルタイムで働く」ことがとてもとても珍しかったでしょ。いろいろな人の協力でなつはそれを実現できたけれど、もし、当時、本当になつのような人が居たら、相当なバッシングを受けていたでしょうし、子育て支援サービスだってほとんどないような時代だったからかなりの無理をしたことが想像できるわよね。
㋯:そうねぇ。実際に、なつの子育てについては視聴者からバッシングもあったみたいだもんね。でも、なつのような家庭に対して物申したくなる世代っていうのも、ある一定の年代だってことになるわよね。今の子育て世帯は、共稼ぎが当たり前になってるもんね。
Ⓣ:この10月から幼児教育・保育の無償化がスタートよ!なつの時代とは全く違う世の中になった・・・つまり、ドラマを観た感想がそれぞれの世代間で大きく違うってことを『なつぞら』は見せてくれたわね。
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【ドラマ】切なすぎるよ〜(泣『白夜行』
たくさん映像化されている東野作品の中でも、ドラマ版『白夜行(2006年1月〜)』は忘れられない。何度見ても、切なくて切なくて、、、。今だに、保存版を再視聴して全話見終わると、確実に数日間は引きずってしまう。
これも私は原作を先に読んでいた。
そして正直、原作は私には難解すぎた。
小説での事件の始まりは1973年、大阪の廃墟ビル内で男の刺殺遺体が発見される。発見者は廃墟ビルで遊んでいた小学生。被害者は質屋の店主。容疑者は貧しい母子家庭の母親。被害者には亮司という息子、容疑者には雪穂という娘がいる。ともに小学5年生。容疑者となってすぐに、雪穂の母は自宅でガス中毒事故で死亡。
それから数年後。亮司、雪穂、それぞれの人生が章ごとに描かれていく。というような構成だ。
文庫版で読んだのだが、私が持っている文庫の中で一番分厚いであろう、超大作。これが、読んでも読んでも、第1章で起きた事件が解決しないのだ。第一、その事件を追っているという話ではなく、亮司が悪い道に進んでしまった様子とか、美しい女性に成長した雪穂の周りでキナ臭い事件が何度も起きる様子とかが、入れ替わり立ち代り描かれる。何々?いったい何が起きているの?誰が、何のために?二人の関係はどうなってるの?っと私の頭は疑問符だらけ。ようやく最初の事件で雪穂と亮司が背負った悲劇が分かるのは終盤も終盤。そして、事件の全貌が分かっても、全くスッキリできない。この長い長い物語を、きっと最後は全てが解決してスッキリできると信じながら必死で読み進めて、、、まじですか!?こんな終わり方ってありですか!?
私の読解力不足のせいなのかもしれないけれど、亮司と雪穂の感情を想像することがほとんどできず、モヤモヤ〜〜〜〜〜っとしたまま読み終えた。
あまりにもモヤモヤしたので、一時、私はこの文庫を手放した。本も繰り返し読むタチなのでできれば全てをコレクションしておきたいのだが、我が家は狭く、収納スペースには限りがある。本棚がいっぱいになるたびに、なんとか諦められる本を選別してブックオフに売るのだが、最初に買った『白夜行』はブックオフ行きとなった。
が、程なくしてドラマ化を知る。
えっ?あんなに暗〜い、希望のない、長〜い物語がドラマになるの?と思いつつ、綾瀬はるかと山田孝之!これは期待大じゃない!?
手放してしまった小説が無性に読みたくなり、装丁がドラマ仕様になった『白夜行』を再び購入した。ドラマ視聴後に読むと、また別の味わい。二度と手放さないぞ!
私にとってのドラマ版『白夜行』は、私が小説では読み取れなかった二人の心情を、これでもか!!!っというくらいの激しさで補完してくれた作品だ。二人が次々と起こす事件は醜悪だ。子供時代の悲惨な出来事が引き金になっているとは言え、なぜ、悪い方、悪い方に行ってしまうのだ!なぜ、なぜ!!!っと叫びたくなる。そして、彼らを最低の生き方しかできない人間に落とした大人たちへの怒りが抑えきれなくなる。心が痛くてたまらなくなる。号泣必至。度々「しゃくり上げる」という泣き方になってしまうドラマである。
ドラマ版で事件を追い続ける刑事役を武田鉄矢が演じているのだが、これがまた、ものすごい迫力なのだ。ドラマ版では早い段階から亮司や雪穂の中の「悪」に気づいている刑事なのだが、あの顔で睨まれ、凄まれ、嘘くさい笑顔で話しかけられたら、私なら速攻で観念する(汗!
ドラマ版も決してハッピーエンドにはならないのだけれど。最後の最後に、ほんの少し、ほんの少しの小さな小さな「救い」が描かれる。ドラマの中で、ちょっとだけプラスされた悲しい二人への優しさに、私はさらに涙するのであった。。。
【ドラマ】クドカンに脱帽!『流星の絆』
原作ものの実写映像化にはちょくちょく賛否両論あるようだが、私は単純にどちらも楽しむタチである。基本的にマンガは自分に禁じているので漫画原作の場合は映像作品しか見ていない、ということも多いのだが、大抵の場合、原作には原作の良さが、映像作品には映像作品の良さがあり、両方合わせて好きになることが殆どだ。私の場合は原作が先でも映像が先でも見る順番にこだわりはないのだけれど、原作を先に読んでからのほうが「どう味付けしたのか」がよく分かるので、より楽しいかな!
『ルパンの娘』についてはみじん子さんが書いてくれたので、私は別の作品を。
原作:東野圭吾の『流星の絆』。ドラマは2008年10月〜に放映された。
洋食店「アリアケ」の三兄妹が夜中にこっそり家を抜け出し、流星を見に行っている間に両親が惨殺される。事件当時、長男は小学6年。次男4年。妹は1年。身寄りをなくした3人は養護施設で育ち、物語の舞台は14年後に。時効が迫るなか、妹が資格詐欺商法に騙されたことをきっかけに、三兄妹は自分たちが詐欺を働くようになりながら助け合って生きている。ある時、詐欺のターゲットから偶然、両親惨殺の犯人と思われる人物が浮かび上がって、、、。という物語。
私は原作を先に読んでいた。東野圭吾のミステリーだ。緻密な計画を立てる長男、擬態の天才の次男、美貌が武器の妹が、それぞれの役割を果たしながら鮮やかにターゲットを騙していく。ターゲットに恋してしまう妹。実は妹との血の繋がりがない兄弟の葛藤。本当の犯人は誰なのか?などなど、見どころ満載だ。そして切ない。
数年前の『白夜行』が思い出された。
映像化ということは、きっと『白夜行』のように感動大作になるんだろうなぁ、っと思っていた。
原作を読んでいるので犯人を知っている状態でドラマを見始める。
オープニングの長男(ニノ)のモノローグ。
あー、やっぱりシリアスなドラマになるんだなぁっと、、、思いきや!?
なんだなんだ!?この演出は!?このアレンジは!!!?
お、面白い!超〜〜〜〜面白いじゃないか!!!
一部設定が変わっている部分はあるものの、基本的に原作に忠実に物語は進んでいる。なのに、印象が全然違う!
これはコメディか?コメディになったのか!?あの小説が!!?
コミカルなシーンのお陰か、三兄妹のキャラクターもとてもチャーミングである。
カモられる詐欺のターゲットたちの振り切れ方も抜群で、クセになる。
それでも、本筋から外れることなく、絶妙なタイミングでシリアスシーンに早変わり。原作にはない謎の女として中島美嘉が出演していて挿入歌『ORION』を歌っている。この歌が切なさに磨きをかけ、結局毎回のように泣かされていた。
思い出深いクドカン作品はまだまだあるんだけど。
クドカン!!!やっぱすごいよ〜〜!